良い子はみんなご褒美がもらえる

俳優とオーケストラのための戯曲
Every Good Boy Deserves Favour
舞台には35人のオーケストラが!想像する自由、信じる自由、それぞれの「自由」を手に入れるために
TOKYO 2019/4/20(土)→5/7(火)赤坂ACTシアター OSAKA2019/5/11(土)・5/12(日)フェスティバルホール

INTRODUCTION

自由なふりが得意になった不自由な社会へ 英国演劇界の至宝トム・ストッパードがアンドレ・プレヴィンとともに俳優とオーケストラのために創作した異色作「良い子はみんなご褒美がもらえる」英語の原題であるEvery Good Boy Deserves Favourは、五線譜を覚えるための英語の語呂合わせ。一番下からミ(一点ホ)、ソ(一点ト)、シ(一点ロ)、レ(二点ニ)、ファ(二点ヘ)で、この音は英語ではE,G,B,D,F,つまり Every Good Boy Deserves Favour と頭文字を覚えれば、どの線にどの音が引っかかるのか譜読みするときにすぐ思い出すことができます。つまり私たち日本人が√2の値を「ひとよひとよにひとみごろ」と覚えるような言葉遊び、語呂合わせの一環です。この語呂合わせのように「社会はそういうものだから、従っていればいいのだ」と教え込まれ、そして何の疑問もなく「社会はそういうものだから」と生活をしている自分たちの姿を想像してみてください。自由な世界に生きているはずが、実はとても不自由なものに感じられるのではないでしょうか。
舞台上には35人のオーケストラ 本作は、舞台『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』『アルカディア』、映画『恋に落ちたシェイクスピア』等で、日本でも多くのファンを持つ英国劇作家の巨匠 トム・ストッパードが、俳優とオーケストラの為に書き下ろした異色作。彼の作品の特徴でもある言葉遊びと明瞭なユーモアと哲学的観念がふんだんに盛り込まれ、オーケストラがBGMや歌の伴奏を演奏する影の存在ではなく、劇中に登場するというかなり斬新な作品です。
堤真一 x 橋本良亮(A.B.C-Z)が初タッグ!怒涛のごとく押し寄せるストッパードの言葉に挑む!この異色作に挑むのは、硬派な役からユーモアたっぷりな個性的な役まで演じ分け、舞台だけでなく映画・テレビと幅広い活躍を続ける堤真一、メインボーカルとしてA.B.C-Zでの音楽活動の一方で、『コインロッカーベイビーズ』等の演技で魅せる俳優としての表現力に注目が集まる橋本良亮が主演を勤める。
魅力あふれるキャストが集結!出演者には三谷幸喜『子供の事情』やテレビドラマ『コンフィデンスマンJP』で、個性豊かなキャラクターを演じ注目される小手伸也が二人の医師を、そして堤真一の息子、サーシャには子役時代からそのキャリアを積み、映画『サニー 永遠の仲間たち』『怪しい彼女』などの韓国を代表する女優、シム・ウンギョンが日本で初舞台を踏む。そのサーシャの教師には斉藤由貴がストッパード作品に初挑戦。そしてこの舞台の最後の登場人物となる大佐役には文学座の外山誠二と、実力派が肩を並べる。その他厳選なるオーディションで選ばれたアンサンブル7名で、ストッパードが今を生きる我々に問う「自由」というテーマに挑みます。
演出はオリヴィエ賞受賞のウィル・タケット バレエ、オペラ、ミュージカル、演劇といった舞台芸術のジャンルの垣根を越え、作品の本質を演出する 演出には25年以上に渡り、ロイヤルバレエのメンバーとして出演、振付師としても活躍。著名な国際的振付家および演出家、そして英国ロイヤル・オペラ・ハウス2のクリエイティブ・アソシエイトでもあり、2014年『ウィンド・イン・ザ・ウィローズ』でオリヴィエ賞ベスト・エンターテインメント賞に輝いたウィル・タケット2015年アダム・クーパー主演『兵士の物語』から4年ぶり、そして日本での新作演出は2作目となるウィル・タケット。言葉と音と身体のもつ表現を最大限に引き出し、このストッパードの異色作の決定版を創作します。上演時間約1時間15分を一気にご覧いただく今春の話題となる異色作!どうぞ、ご期待ください。

COMMENT

出演:堤真一

トム・ストッパードの作品は2年前の『アルカディア』に続いて2度目となります。今回はストッパードならではの知的な台詞に加えてオーケストラが奏でる音楽とともに表現していきます。僕にとってもオーケストラと一緒に芝居をするのは初めての挑戦となります。「アレクサンドル」は政治犯にも関わらず精神病院に収監されてしまいます。「社会の常識」から外れているとレッテルを貼られてしまった男がどのように自由を手にするのか、ストッパードが皮肉も込めてつくったこの作品をぜひ堪能してもらえたら嬉しいです。

出演:橋本良亮(A.B.C-Z)

35人のオーケストラと舞台上で同じ空間に存在するというのがどんな感じになるのか、まだ想像があまりつかないですが、凄い事だなって思うし、嬉しい気持ちと緊張感が非常にあります。舞台でオーケストラというと、どうしてもオーケストラピットでの演奏や伴奏をイメージしますが、この戯曲はそうではなく、芝居に参加している感じ。要するに役者とオーケストラのメンバーのみんなが主役なんだと思います。僕が演じるのは、堤さんが演じる「アレクサンドル」と同じ精神病棟に収容され、自分の目の前に常にオーケストラが存在し、演奏していると妄想する「イワノフ」という役で、とても起伏の激しい役柄です。今回、大先輩である堤真一さんとご一緒できることは非常に光栄で楽しみで仕方ありません。難しい題材ではありますが、堤さんの胸を借りて良い芝居が出来るように、自分を信じて頑張りたいと思います。ぜひ多くの皆さんに劇場でこの舞台をお楽しみいただきたいと思います。

演出:ウィル・タケット

今は『Every Good Boy Deserves Favour』を上演するのにパーフェクトな時ではないかと思います。われわれが信頼を置くべき当局が、ますますわれわれが真実ではないと分かっていることを受け入れ、信じろと言い、権力者とわれわれの間の関係はますます張り詰めたものになっています。今日の政治状況は、この芝居が書かれた1970年代の状況とは非常に異なるものかもしれませんが、われわれと真実との間の関係、われわれ個人としての自由、自由であるという感覚は、これまでになく複雑になってきています。ストッパードの辛辣なウィットと、プレヴィンの親しみやすいが曲想的には難解な音楽の組み合わせが複雑な雰囲気を醸し出し、演劇構造の中で音楽とテキストが同じ重みをもって絡み合っています。本作の設定は架空の、典型的な絶対主義国家ですが、自由のためにわれわれは何を放棄する心の準備があるのかについて、場所と時間の間を揺れさまよいながらじっくりと考えることができます。

ウィル・タケット

STORY

舞台はソビエトと思われる独裁国家の精神病院の一室。誹謗罪でつかまった政治犯の男(アレクサンドル・イワノフ/堤真一)と、自分はオーケストラを連れているという妄想に囚われた男(アレクサンドル・イワノフ/橋本良亮) が精神病院で同室となる。想像することの「自由」と言論の「自由」を主張する二人。社会から完全にはみ出している人間を、社会はどう扱うのか…?

CHARACTER

大佐(外山誠二)・・・権力の象徴で医者もやってる偉い人。でもさらに上の人がいるようで、法の執行権限を与えられたに過ぎない、哀愁漂う大仰な存在。ロジンスキーという名前がある。後半会話の中で名前が語られるが、なかなか登場しない。満を持してオルガンの演奏を伴い現れる。 医者(小手伸也)・・・オーケストラでヴァイオリンを弾いている精神科医。権力から命じられてアレクサンドルとイワノフの治療をしている。アレクサンドルの突然の訪問に対し、適切とは言えない治療を展開。意見を持っていることが病気だ、と診断。そして、自分は従順で評価されることを常に意識している。しかしサーシャに詰め寄られ、策を失い大佐に助けを請う。 アレクサンドル(堤真一)・・・行動や発言が国家批判につながる政治犯だ、とみなされ、発言を厳しく取り締まられ、監房に入れられる。息子のサーシャのことは気にしつつも、自分の 信念は曲げなかった。最後の抵抗策はハンスト(何日も何日も、何も食べないというストライキ)という壮絶なもの。そのことが国外でも有名となり、無下に処罰したら逆に国の威信に関わると思わせるまでに自分を貫き、とうとう解放される。 イワノフ(橋本良亮)・・・頭の中にオーケストラがある、自分はオーケストラを持っている、と訴え続け監房に入れ、精神科の治療を受けさせられる。単純にオーケストラ好きで、楽器の特徴やクラシック演奏家の名前を専門的な描写をしているだけだが、そのことが気が触れていると思われる。オーケストラを率いる者は権力を求める者として、国家から危険扱いされ、発言(発想)の取り消しを求められる。 教師(斉藤由貴)・・・終始正しい人。国が定める正しいとする考え方を信じて疑わない先生。国家から政治犯とされているアレクサンドルの息子サーシャに教育を施すことは、そもそも要注意人物としての顕著な扱い方をする。途中「自由」について言及しますが、実はそれはとても大事な発言をする瞬間で、提示された私たちは銘銘考えさせられる。 サーシャ(シム・ウンギョン)・・・純粋に国家権力に疑問を感じている少年。父親の無実を信じるも、監房から解放されてほしいため、体制におもねるよう最後は父に、嘘をつくよう懇願する。気持ちを音楽にのせてセリフを歌う、唯一の登場の仕方。

CAST & STAFF

出演:堤真一 橋本良亮(A.B.C-Z)小手伸也 シム・ウンギョン 外山誠二 斉藤由貴 川合ロン 鈴木奈菜 田中美甫 中西彩加 中林舞 松尾望 宮河愛一郎 作:トム・ストッパード 作曲:アンドレ・プレヴィン 翻訳:常田景子 演出:ウィル・タケット 指揮:ヤニック・パジェ 美術・衣裳:スートラ・ギルモア 照明:佐藤啓 音響:佐藤日出男 ヘアメイク:高村マドカ 演出助手:シドニー・アファンデル=フィリップス 舞台監督:南部丈 企画:PARCO TSP 製作:TBS PARCO TSP

SCHEDULE / TICKETS

東京公演 <東京公演>2019年4月20日(土)~5月7日(水)料金:10,000円(全席指定・税込)一般発売日:2019年2月9日(土)上演時間:約1時間15分(休憩なし)予定 主催:TBS PARCO TSP 後援:TBSラジオ お問合せ:パルコステージ 03-3477-5858(月~土11:00~19:00/日・祝11:00~15:00)

※未就学児の入場不可
※営利目的の転売禁止
※車椅子でご来場予定のお客様は、あらかじめご観劇券(チケット)をご購入の上、座席番号をパルコステージ03-3477-5858(月~土11:00~19:00/日・祝11:00~15:00)までお早めにご連絡くださいませ。(受付はご観劇日前日まで)
ご観劇当日、係員が車椅子スペースまでご案内いたします。また、車椅子スペースには限りがございますため、ご購入のお座席でご観劇いただく場合もございます。予めご了承くださいませ。なお、車椅子スペースの空き状況につきましては、パルコステージにてご案内しておりますので、チケットご購入前にお問合せくださいませ。

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<大阪公演>2019年5月11日(土)~5月12日(日) フェスティバルホール 料金:S席10,000円 A席8,500円(全席指定・税込)一般発売日:2019年2月9日(土)上演時間:約1時間15分(休憩なし)予定 主催:サンライズプロモーション大阪
お問合せ:キョードーインフォメーション0570-200-888(10:00~18:00)

※未就学児の入場不可
※営利目的の転売禁止
※車椅子でご来場予定のお客様はご購入席番号を公演前日までにお問合せ先へご連絡ください。

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