ニール・サイモンから三谷幸喜まで、常に時代を映す上質なコメディ作品を発信してきたパルコ劇場がサードステージと組んでお贈りする新感覚コメディ。「お父さんの恋」でご好評をいただきました、作:中谷まゆみ・演出:板垣恭一コンビによる最新作にしてパルコ劇場第2弾、「ラブハンドル」が2006年2月に、登場します。

 この作・演出コンビは、2000年より「ビューティフル・サンデイ」、「ペーパーマリッジ」、「今度は愛妻家」とロマンチック・コメディを発表。その温かい肌触りの舞台が、着実に共感を得てきました。そしてパルコ劇場初進出となった2005年「お父さんの恋」は、チケットが即日完売する人気を呼び、内容も、「笑って泣ける」新しい形のコメディとして、高い評価をいただきました。

 二人の作品の特長は、何といっても人物描写の緻密さと、軽快で洗練されたコメディセンスです。登場人物の強さや弱さ、隠された一面などを、丁寧に、時には温かく、時には残酷なほど冷静に描いていきます。一見シビアな題材を軽やかな会話でくるみ、観ていると、ニヤニヤしながら、切なくなって、身につまされ、最後にはすべての登場人物が愛しくてたまらなくなります。


 このコンビが作る舞台は、いつも、登場人物たちの気持ちが、最後に少しだけ上向きになったところで幕が降ります。

 「現実は一寸先が闇。一瞬ハッピーでも次の瞬間、地獄見たりするし。生きてる限り終わりがないし。その分、せめて作り物の芝居で幕が閉じるときだけは、ささやかに安心したい」と脚本家は考えています。
 それを演出家は「5センチのハッピーエンド」と呼んでいます。
 それが、彼らの舞台のシンプルな説明になっています。

 これまでにご覧になったことがある方も、ない方も、きっと病みつきになってしまうこの劇世界に、ぜひお越しください。