夜が私を待っている| PARCO STAGE

公演パンフレット連動企画
Title Introduction

『夜が私を待っている〜ナイト・マスト・フォール〜』の劇作家エムリン・ウィリアムズは、俳優としてロンドン、ブロードウェイで数多くの舞台、映画に出演し活躍。その後劇作家としても活動し、1935年に執筆した本作では、1937年に第9回ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞作品賞を受賞し成功を収めました。とある夫人の失踪事件を巡り、猜疑心にさいなまれ絡まりあう人間模様を描く本作は、80年前の戯曲でありながら、いまだ世界各地で上演され続けている心理サスペンス劇の傑作。日本では初上演です。
演出は河原雅彦。河原は、2006年に『父帰る/屋上の狂人』で第14回読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞、2014年に『万獣こわい』で第22回読売演劇大賞優秀作品賞を受賞するなど、次々と話題作を手掛け、エンターテインメント業界から注目を集める奇才が、心理サスペンス劇に挑みます!

純粋さと怪しさの二面性を内側に秘めたミステリアスな青年ダンを演じるのは、近年話題の作品に多数出演、若手実力派俳優として注目を浴びる入江甚儀。
ダンに疑いの目を向けながらも、どこか心惹かれてしまうオリヴィア役に、AKBを卒業後、舞台、映画、ドラマと多数出演し、女優としての評価も高い秋元才加。
体が不自由で気難しい未亡人ブラムソン夫人役に、安定した演技力と圧倒的な存在感を放つ前田美波里。ほか、明星真由美、久ヶ沢徹、岡部たかし、弘中麻紀、白勢未生ら、フレッシュな顔ぶれからベテランまでが揃い、多彩なキャストでお送りします。どうぞご期待ください!

Title Story

ロンドンの都塵を離れたある森の一軒家に、ブラムソン夫人(前田美波里)は姪のオリヴィア(秋元才加)と暮らしていた。邸宅にはコックのテレンス(明星真由美)、メイドのドーラ(白勢未生)が働き、オリヴィアを慕うヒューバート(岡部たかし)、看護婦のリビー(弘中麻紀)も出入りしている。

10月のある朝、ベルサイズ警部(久ヶ沢徹)が邸宅を訪れ、近くに住むある婦人が行方不明になり、もしかすると殺されているかもしれないと告げる。
そこにドーラがウェイターのダン(入江甚儀)を連れてくる。
ダンの巧みな弁舌に丸め込まれたブラムソン婦人は、彼を自分の元で働かせることにしたのだったが…。

ダン(入江甚儀)  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  「トールボーイズ」のウェイター。通称ベビー・フェイス
オリヴィア・グレイン(秋元才加)  ・・・・・・  ブラムソン夫人の姪。物静かな女性。

テレンス夫人(明星真由美)  ・・・・・・・・・・・・  中年の料理女。恐れを知らないロンドンっ子。
ベルサイズ警部(久ヶ沢徹)  ・・・・・・・・・・・・  犯罪捜査課の警部。まったく目立ったところのない男。
ヒューバート・ローリー(岡部たかし)  ・・  オリヴィアの崇拝者。口髭のはやした血色のいい男。
リビー看護婦(弘中麻紀)  ・・・・・・・・・・・・・・  ブラムソン夫人の看護師。親切で実務的な女性。
ドーラ・パーコー(白勢未生)  ・・・・・・・・・・  メイド。きれいで愚かで身持ちの悪い田舎娘。

ブラムソン夫人(前田美波里)  ・・・・・・・・・・  邸宅の主。気難しく何事にも不満な女性。

Title Cast Staff

美術:石原敬 照明:高見和義 音響:藤本純子 衣裳:髙木阿友子 ヘアメイク:西川直子
制作助手:山田翠 舞台監督:小林清隆 宣伝:(株)ディップス・プラネット
製作:井上肇 プロデューサー:祖父江友秀 制作:山家かおり 花澤理恵
企画制作:(株)パルコ (株)ミーアンドハーコーポレーション 後援:TOKYO FM 製作:(株)パルコ
宣伝美術:榎本太郎 宣伝美術:森崎恵美子 宣伝衣裳:四方修平 内田あゆみ 宣伝ヘアメイク:小倉康子 NoLi

エムリン・ウィリアムズ / 作

イギリスの劇作家、俳優。オックスフォード大学に学び、1927年にレパートリー劇団に加わる。『A Murder has been Arranged』(1930)と、心理サスペンス『Night Must Fall』(1935)で劇作家として成功を収める。ロンドン、ブロードウェイで数多くの舞台、映画にも出演。ディケンズ、ディラン・トマス、マンロー(サキ)の朗読でも高い評価をうけた。自伝的な『ジョージ』(1961)や『エムリン』(1973)のほか、『信じることの彼方』(1967)や小説『まっさかさま』(1980)を発表している。

河原雅彦(かわはら まさひこ) / 演出

演出家・脚本家・俳優。シス・カンパニー『父帰る/屋上の狂人』(‘06)で第14回読売演劇大賞優秀演出家賞受賞。演出を手掛けたパルコ『万獣こわい』(‘14)が第22回読売演劇大賞優秀作品賞を受賞。
近年の主な舞台演出作品に、パルコ『鈍獣』(‘04)、パルコ『斎藤幸子』(‘09)、パルコ『印獣』(‘09)、『NECK』(‘10)、筋肉少女帯×プロペラ犬『アウェーインザライフ』(‘10)、世田谷パブリックシアタープロデュース『醜男』(‘10)、『時計じかけのオレンジ』(‘11/上演台本とも)、パルコ『ぼっちゃま』(’11)、シス・カンパニー『その妹』(‘11)、パルコ『テキサス』(‘12)、東宝『飛び加藤』(‘12)、『阿呆の鼻毛で蜻蛉をつなぐ』(‘12)、パルコ『恋と音楽』(‘12)、『八犬伝』(‘13)『ショーシャンクの空に』(‘13)、パルコ『万獣こわい』(‘14)、グローブ座『中の人』(‘14)、『THE ALUCARD SHOW』(‘14)、『カッコーの巣の上で』(‘14/上演台本とも)パルコ『いやおうなしに』(‘15)『4BLOCKS』(‘15)などがある。

入江甚儀(いりえ じんぎ)

2008年ドラマ『絶対彼氏~完全無欠の恋人ロボット~』(CX)でデビュー。
近年の主な出演作に、【舞台】學蘭歌劇『帝一の國』シリーズ(2014~16年)、『若様組まいる』(主演・銀河劇場)、『不機嫌なモノノケ庵』(赤坂RED/THEATER)【映画】『流れ星が消えないうちに』(柴山健次監督)、『ピンクとグレー』(行定勲監督)、『さらばあぶない刑事』(村川透監督)【TVドラマ】『軍師官兵衛』(NHK)、『流星ワゴン』(TBS)【CM】三井住友銀行『口座開設篇』『スマホアプリ篇』などがある。パルコ・プロデュースでは、2013年にパルコ劇場40周年記念、三谷幸喜演出の『ロスト・イン・ヨンカーズ』に出演。有望の若手実力派俳優として着実に実績を重ねている。

秋元才加(あきもと さやか)

アイドルグループAKB48第2期生でデビューし、2006年から2013年まで活動。また派生ユニット「DiVA」のメンバーとしても活躍する。
2013年AKB48卒業後は映画、ドラマ、舞台など女優として幅広く活躍中。
近年の主な出演作に、【舞台】『ロックオペラ モーツァルト』(シアターオーブ他)、ミュージカル『シャーロックホームズ2~ブラッディ・ゲーム~』【映画】『奴隷区 僕と23人の奴隷』(主演・佐藤佐吉監督)、『マンゴーと赤い車椅子』(主演・仲倉成郎監督)、『ギャラクシー街道』(三谷幸喜監督)、劇場版『媚空-ビクウ-』(主演・雨宮慶太監督)、【TV】NHK BS1『ラン×スマ~街の風になれ~』メインMC【ラジオ】TOKYO FM『秋元才加のWeekly Japan!!』などがある。パルコ・プロデュースでは、2014年に三谷幸喜作・演出『国民の映画』(パルコ劇場他)に出演。

前田美波里(まえだ びばり)

1963年東宝が募集した"ミス・ノー・ストリング"に優勝し東宝現代劇に8期生として入団。翌年ミュージカル『ノー・ストリングス』でデビュー。1966年18歳で資生堂のサマー化粧品「太陽に愛されよう」キャンペーンガールとして起用され人気を博す。その後、劇団四季の『コーラスライン』をはじめ数々の作品に出演、ミュージカル界・演劇界ではなくてはならない存在となる。TVドラマや映画、CMなど各方面でも活躍。近年の主な出演作に【舞台】『淑女のロマンス』(紀伊國屋ホール他)、『ペール・ギュント』(KAAT神奈川芸術劇場ホール他)、ミュージカル『Endless SHOCK』(帝国劇場)【TVドラマ】木曜時代劇『かぶき者 慶次』(NHK)、木曜ミステリー『女たちの特捜最前線』(EX)などがある。主演ミュージカル『アプローズ』にて第30回松尾芸能賞優秀賞を受賞。

明星真由美(みょうせい まゆみ)

劇団「双数姉妹」を経て、ナイロン100℃、劇団☆新感線、NODA・MAPなどの話題作への出演が続く中、01年に女優業を休業。一転「氣志圑」のマネージャーとなり、04年には東京ドーム4万5千人動員を果たす。05年の舞台『エドモンド』より女優業に復帰。ドラマ、映画でも幅広く活躍。
近年の主な出演作に、【舞台】『騒音歌舞伎 ボクの四谷怪談』、『THE BIG FELLAH ビッグ・フェラー』、『生きてるものはいないのか』、『藪原検校』、カムカムミニキーナ『スワン・ダイブ』、『メルシー!おもてなし~志の輔らくごMIX~』【映画】『聖の青春』(森義隆監督・11/19公開)などがある。

久ヶ沢徹(くがさわ とおる)

G2プロデュース、小林賢太郎プロデュースをはじめ、数々の舞台に出演。様々なキャラクターを生み出す演技に定評があり、ドラマ、映画、CMなどでも活躍中。2008年より自らのユニット「BIJYOGI-JCT」でコントライブも行い、2012年には「久ヶ沢牛乳」を立ち上げ、自身の生誕50周年祭を開催するなど、活動の場を広げている。
近年の主な出演作に、【舞台】『地獄のオルフェウス』、『杏仁豆腐のココロ』、『グレート・ネイチャー』、『イントレランスの祭』【映画】『ロマンス』(タナダユキ監督)【TVドラマ】CX『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』、TX『事故調』、WOWOW『翳りゆく夏』【CM】『三井住友海上~大統領編~』などがある。

岡部たかし(おかべ たかし)

劇団「東京乾電池」退団後、「午後の男優室」「サンプル」「五反田団」などに出演するかたわら、TVドラマ、映画などで個性を発揮。CMディレクター山内健司氏の演劇プロデュース公演「城山羊の会」では全公演に出演。
近年の主な出演作に、【舞台】城山羊の会『水仙の花 narcissus』、切実プロデュース『ふじきみつ彦・山内ケンジ傑作短篇集』、はえぎわ『飛ぶひと』【映画】『BAKUMAN。』(大根仁監督)、『友だちのパパが好き』(山内ケンジ監督)、『なけもしないくせに』(井上真行監督)【TVドラマ】EX『サムライせんせい』、NHK『真田丸』、NHK-BSプレミアム『立花登青春手控え』【CM】DHC速攻ブルーベリー『熱血バレーボール』篇、Renta!『俺のオススメ』編などがある。

弘中麻紀(ひろなか まき)

早稲田大学演劇サークル「てあとろ’50」を経て1992年、劇団「ラッパ屋」に入団。以来、主力メンバーとして活動しながら、舞台、映画、ドラマなどで幅広く出演。
近年の主な出演作に、【舞台】『青年Kの矜持』、西瓜糖『モデル』、大森カンパニー『更地11』『更地12』、ラッパ屋『筋書ナシコ』【映画】『青天の霹靂』(劇団ひとり監督)、『ビリギャル』(土井裕泰監督)、【TVドラマ】東海テレビ『ほっとけない魔女たち』、NHK大河ドラマ『花燃ゆ』【WEB】岩手観光WEBドラマ『caféイーハトーブ~いわてのくにのものがたり』などがある。

白勢未生(しらせ みお)

京都造形芸術大学映画学科を経て、俳優として活動。2016年に劇団「箱庭円舞曲」に入団。近年の主な出演作に、【舞台】『君は即ち春を吸ひ込んだのだ』、NICE STALKER『ロリコンのすべて』、箱庭円舞曲『もっと美人だった』【映画】『黄昏のビギン』(林海像監督)、『リベンジポルノ』(羽生研司監督)【WEB CM】『Ulana』などがある。