20世紀のはじめに、
ストラヴィンスキーとラミューズが残した音楽劇、
「兵士の物語」。
ジャン・コクトー、クリストファー・リー、
スティングやヴァネッサ・レッドグレイヴといった
数々の名優・名士たちが、
長年にわたり演じてきた傑作。
クラシック音楽のリズムに言葉をのせる、
ユニークな舞台作品。
“演劇オペラ”の名にふさわしい構成をなし、
大人から子供まで楽しめる
エンターテインメントに仕上がっています。



兵士の物語
原作:アファナシェフ 台本:ラミューズ 翻訳:岩切正一郎
作曲:イゴール・ストラヴィンスキー
指揮:西本智実
オーケストラ:ロシア・ボリショイ交響楽団“ミレニアム・ヴィルトゥオーゾ”

出演:語り/西村雅彦 バレエ/西島千博・酒井はな

演出:山田和也/豊田めぐみ 振付:石井 潤 美術:和田平介 衣裳:八重田喜美子 
照明:奥畑康夫 音響:高橋 巖 舞台監督:小林清隆
企画制作:(株)パルコ・(株)ビザビジョン・IMG


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西村雅彦
西村雅彦
Nishimura Masahiko
ドラマやバラエティー、映画・舞台・CM等で活躍する、西村雅彦。
三谷幸喜の劇団・東京サンシャインボーイズから役者としてのキャリアは始まり、田村正和主演の古畑任三郎での独自のキャラクターをクリエートしました。その後、数々の番組プレゼンテーターとしての司会進行の枠にとどまらない、器用な役もこなしました。大竹しのぶとの共演での怪優ぶりにも評判が集まった映画『黒い家』や読売交響楽団とのメンデルスゾーン=シェイクスピアの『真夏の夜の夢』での語りなどでも芸の広さを披露してくれました。そしてこのたび、『兵士の物語』には満を持しての登場です。人間の表と裏の一体を見事に演じわけていただきたいと思います。むろん進行役としての語りも独特の味で演じてくれることでしょう。脆さや誘惑、意地や失墜など人間のもつ様々な面を、内面からくることばの表現で、いかにして伝えてくれるかが楽しみです。

演じるダンサー=西島千博・酒井はなには、様々なかたちによる身体の表現で肉声の言葉を超えたことばを、極限の美によって語っていただきたいと思います。そこには、人間の弱さや醜さ、傲慢さや、はかなさ、よろこびや悲しみ、などといった兵士と悪魔の間に交わされる心情の流れを汲んで、作品を、より立体的にあらわしてゆきます。

西島千博
西島千博
Nishijima kazuhiro
西島千博(にしじま かずひろ)プロフィール
1971年 宮崎生まれ 3歳よりバレエを始める。90年、渡仏。
91年フランス・カルボー賞国際バレエ・コンクール第一位(男性シニア部門)
以降、海外で活動。
94年、スターダンサーズ・バレエ団入団
今日、同団プリンシパル
01年、02年、Super Dance Battle2 公演及びシアター・ドラマシティ;ダンスアクト・シリーズ公演 他、第四回東京国際音楽祭スーパーワールドオーケストラポップスコンサート・ゲスト、ドリカムやレスリーチャンのプロモーションビデオ出演、宮藤官九郎・脚本、連続ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」出演など。
また、01年、光進社より「西島千博写真集」を発売。

酒井はな
酒井はな
Sakai Hana
酒井はな(さかい はな)プロフィール
新国立劇場バレエ団 ソリスト
1974年8月23日、米国シアトル生まれ
5歳よりバレエを始め、畑佐俊明に師事。1988年橘バレエ学校に入学し、牧阿佐美、三谷恭三に師事。橘バレエ学校に通う傍ら舞台に立ち、東京・青山劇場の青山バレエフェスティバルや日本バレエフェスティバルにも出演。89年、牧阿佐美バレエ団公演「ドン・キホーテ」のキューピット役で注目を集め、93年に牧阿佐美バレエ団入団し、同年暮れの公演「くるみ割り人形」金平糖の精を踊り主役デビュー。以後、同バレエ団「白鳥の湖」「ラ・フィーユ・マル・ガレテ」「ドン・キホーテ」などで主役を踊り脚光を浴びる。
 97年より新国立劇場バレエ団ソリストとして、開場記念公演「眠れる森の美女」に続き、「くるみ割り人形」、「白鳥の湖」、「ジゼル」「ドン・キホーテ」、「シンデレラ」、「ラ・パデヤール」、「ロメオとジュリエット」、「ラ・シルフィード」「リラの園」の主役、「テーマとバリエーション」、「シンフォニー・イン・C」、「ドゥエンデ」などを踊る。 華があってのびやかな美しい踊りと感情豊かな演技で、常に質の高い舞台を見せるスター・ダンサーである。バレエ団の顔として、様々なメディアに登場している。
 '96年村松賞および舞踊評論家協会賞新人賞、'97年中川鋭之助賞、'98年芸術賞選奨文部大臣賞新人賞、2000年には、服部智恵子賞(日本バレエ協会主催)を受賞している。

〈舞台以外の活動〉
中学〜高校生の間 Olive(マガジンハウス)のモデルをつとめる。
'98年(3月〜5月) ゼロ(ロッテ)CM出演
'98年(3月〜9月) レセナ(日本リーバ)CM出演


西本智実
西本智実
Nishimoto Tomomi
ロシアの作曲家ストラヴィンスキーの音楽を再現してゆくのに最もふさわしい音楽家の一人が指揮者の西本智実です。彼女のタクトから引き出されるロシア音楽は、豪快で濃密なサウンドであるばかりでなく、しなやかで甘美な香りも含まれ、美しく仕上がる。そんな芳醇な世界に包まれた「兵士の物語」は演奏記録にも歴史的な1ページをつくることでしょう。幼少より音楽教育とともにクラシックバレエも学んできたことなどから、可憐な指揮ぶりが舞台に花を添えることになるでしょう。

西本智実プロフィール
1970年 大阪市生まれ 幼少よりピアノとバレエを学ぶ。
1994年 大阪音楽大学作曲科卒業
在学中より関西歌劇団などで副指揮者を務めながら研鑽を積む。
1996年 ロシア国立サンクトペテブルグ音楽院オペラ・シンフォニー指揮科研究科留学、フェドートフ、ムーシンに教えを受けると同時に、キーロフ・マリインスキー劇場研修生として研鑽を積む。
1998年 京都市交響楽団を指揮し日本デビュー。チャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」は、師イリヤ・ムーシンから「サンクトペテルブルグの伝統を受け継いだ」と最大級の賛辞を贈られる。
1999年 サンクトペテルブルグ・フィル(旧レニングラード・フィル)による室内管弦楽団を指揮し、「卓抜した技術と芸術性」と絶賛される。その功績により「聖スタニスラフ国際勲章」受賞。
同年、「第9回出光音楽賞」受賞
2000年 大阪市「咲くやこの花賞」受賞
2001年 「聖スタニスラフ国際勲章」上勲
2002年 ロシア・ボリショイ交響楽団ミレニアム首席指揮者に就任
同年2月 「ABC音楽賞」受賞
首都圏の主要オーケストラ、関西のすべてのオーケストラの指揮台に立ち、オペラではモーツアルト『コジ・ファン・トゥッテ』、ヴェルディ『リゴレット』等を成功させるほか『源氏物語』などの初演も成功させていて、オペラ指揮者としても今後の活躍が期待されている。また、主要バレエ作品も数多く手がける。2002年6月8日、9日に尼崎アルカイックホールにて、キーロフ・マリインスキー劇場と関西歌劇団合同オペラ公演『エウゲニ・オネーギン』の音楽監督・指揮者を務めた。今年9月、Bunkamuraオーチャードホール、NHKホール(大阪)他でロシア・ボリショイ交響楽団の首席指揮者就任披露コンサートを行う。


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