登場人物(登場順)
デイヴィー/少路勇介 17歳 マレードの兄、長髪、イニシュモア出身
ダニー/木村祐一 45代半ば パドレイクの父親 イニシュモア出身
パドレイク/高岡蒼甫 21歳 INLA(アイルランド国民解放軍。IRAから分派した過激派)の中尉、
イニュシモア出身
ジェイムズ/今奈良孝行 20〜30代、ドラッグの売人、北アイルランド人
マレード/岡本綾 16歳 ショートヘアの一見かわいい女の子、イニシュモア出身 
クリスティ/堀部圭亮 30〜40代、INLAのメンバー、北アイルランド人 
ジョーイ/富岡晃一郎 20歳、INLAのメンバー、北アイルランド人 
ブレンダン/チョウ ソンハ    20歳、INLAのメンバー、北アイルランド人


  1993年、アイルランド・イニシュモアの島。古い石造りの民家の狭いリビング。テーブルに敷かれた新聞紙の上には、頭部が半分吹き飛んでしまった黒猫が血まみれで置かれている。傍らには中年男、この家の主人・ダニー(木村祐一)と、近所に住むデイヴィー(少路勇介)が呆然とたたずんでいる。
問題は、この死んでしまった黒猫、ウィー・トーマスがダニーの猫ではなく、彼の息子・パドレイク(高岡蒼甫)が5歳の頃から異常に可愛がっている猫であるということだ。なぜならその息子はINLA(アイルランド国民解放軍。IRAから分派した過激派リパブリカン・グループ)の中尉で、マッド・パドレイクと呼ばれ父親のダニーでさえその存在に脅えるほど人々から恐れられている人物。
ちょうどその頃、パドレイクは青少年にドラッグを売りつけたジェイムズ(今奈良孝行)を拷問中。パドレイクがジェイムズの乳首を切り落とそうとしたその時、彼の携帯電話のベルがなる。父・ダニーから猫の具合が悪いという連絡であった。大切な猫の一大事に、半狂乱状態のパドレイクは、拷問を放り出し、実家へ向かう。
一方、パドレイクの凶暴ぶりをよく知る父親や幼馴染みのデイヴィーは猫殺害の事実を隠そうと必死!しかし、そのオマヌケ隠蔽工作は彼の怒りに油を注いでしまう。
さらにクレイジーなお仲間たち(堀部圭亮、チョウソンハ、富岡晃一郎)や、彼に恋するパンクな女の子、マレード(岡本綾)が登場し、事態はとんでもない方向にどんどんと転がり始めてしまう・・・。