三島由紀夫との交友も深く、彼の感性・文学の肌合いにも精通し、三島戯曲の行間を隈なく読み取る美輪明宏でしか成しえなかった演出。
美輪明宏の完璧なまでの演技術・技巧により江戸川乱歩原作/三島戯曲の持つ日本語の美しさや美的頽廃を余すことなく表現する<壮大な恋愛物語>として描きます。

三島由紀夫の作品では、30年来の三島氏の切望し1996年遂に実現した
 。2002年相手役に、宅麻伸を迎えての再演で大好評を博しました。
パルコ劇場での2001年の寺山修司作 、1997年・99年の の演出で
も証明された 。---日本語の持つ美しさ・修辞・逆説を余すことなく発揮した江戸
川乱歩原作・三島由紀夫戯曲を、その知性と創造力に基づくこの演出力で、私たちに解き明かしてくれま
す。『双頭の鷲』(97年)での王妃役に与えられた読売演劇大賞優秀賞などでも評価され、前述の三島氏
の言や寺山修司など天才と称される人々に圧倒的に支持されている 。---美し
い日本語を具現化し、難解なテーマを、分りやすいエンターテインメント作品に昇華してしまう演技術。
 自著『人生ノート』でも述べているように無味乾燥とした殺伐とした現代・知性と理性の欠如した現代、同
時にこれほどまでに知的なもの・高品質なもの・美しいものの求められている時代へ一石を投ずるべく、
まさに となっています。
 




ダンディで、理知的で、黒蜥蜴の表裏の永遠の恋人 明智小五郎。
風貌・年恰好・高度な演技術が要求される役に、美輪明宏氏とは、1999年『双頭の鷲』で、スタニスラスと
いう王妃を憎み・愛する青年詩人を好演、また2003年の上演では 美輪版 明智小五郎の決定版とも言うべくダンディズムを披露し大絶賛を得た高嶋政宏、また黒蜥蜴の愛人雨宮潤一役の屈折した難解な役どころを見事に演じきり、2004年椿姫のアルマン役でも偉才を放った木村彰吾を得ての堂々の再演となります。
また、今回の2005年上演にあたっては、大富豪 岩瀬庄兵衛役にテアトル・エコーのベテラン瀬下和久(せしもかずひさ)、黒蜥蜴に誘拐される 岩瀬早苗役に早瀬英里奈のフレッシュな顔ぶれを迎えての再演となります。

これまで以上に練り上げられた、より完成度の高い【黒蜥蜴】をご期待ください。


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