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 イギリスの著名な脚本家、ノエル・カワードの代表作のひとつである、『PRIVATE LIVES(プライベート・ライヴズ)』は、1930年に発表されて以来各国で上演され続けている喜劇の傑作です。最近では2001年10月からウエストエンドで(エリオット役はアラン・リックマンが演じた)、ブロードウェイでは1年間ロングラン、トニー賞作品賞も受賞しました。

この『プライベート・ライヴズ』では、登場人物4人の男女が織り成す恋愛模様が言葉たくみに描かれています。恋愛観や結婚観というのは十人十色で、愛についての考え方もひとりひとり違い、その価値観のあり方の違いや同じところから、人は人に惹かれ恋に落ちていくのではないでしょうか。
たとえば、エリオットはその日、その瞬間が楽しければそれでいいという刹那主義者。その反対にビクターは長いスパンで物事を考えるタイプで、結婚は永遠だと信じている。この対照的な二人の間で、アマンダはエリオットよりは少し現実的に愛を考え、シビルはいいダンナ様を見つけることが幸せな結婚だと思っている・・・。
エリオットとアマンダのように、臆面も無く愛を語り合い、これほど自分に正直になれるのが羨ましいと感じる事もあるでしょう。でも現実はそうもいかないのが世の常。一見世俗的なビクターやシビルに「そうそう私のまわりにもこういう人っているいる!」とか「うーん、これってもしかしたら私に似ているのかも…」などと、自分自身を重ねてしまうかもしれません。
 十人十色、だからこそおもしろい男と女の恋愛。いつの世も変わらない“愛情”劇(激?)を思いきり楽しんでいただけるはず、そんな気持ちでお届けいたします。


 日本でも何度か上演されているこの喜劇を、今回“ウエルメイド・コメディ”の名手でもあり、数々の話題作を演出し第28回菊田一夫演劇賞を受賞するなど、演劇界で大活躍中の山田和也氏を演出に迎えおおくりいたします。また、現代の観客にとってよりリアリティのある台詞表現を目指して、脚本家・飯島早苗氏に台本を依頼いたしました。
 客席と演技空間の近い青山円形劇場の構造を最大限に生かし、いつの時代も変わらずに男と女の間に起こる普遍的な関係をヴィヴィッドに表現することで、ノエル・カワードの“劇場はエンターティーメントのためにあるもの”という理想を実現させたいと考えています。
 どの方向から観ていただいてもリアルな<いちゃいちゃ>感を思う存分感じていただけるよう、座席は登場人物たちを取り囲むように造られます。
そう、『他人のラヴシーンを覗き見しちゃってるッ!』というわくわく感をきっと味わっていただけることでしょう。


ドラマ『真珠夫人』でブレイク、‘04年、明治座『燃えよ剣』で凛々しい沖田総司役を演じて話題となり、本年は『アンナ・カレーニナ』でミュージカルにも初挑戦し高い評価を得るなど、貴重な二枚目俳優として大躍進中の葛山信吾をエリオット役に迎えます。
アマンダ役には、元宝塚男役トップスター、現在は、蜷川幸雄、栗山民也、鈴木裕美、鈴木勝秀など現代演劇界の錚々たる演出家の作品に出演し、『OUT』で第8回読売演劇大賞・優秀女優賞を受賞するなど、今や実力派女優として活躍中の久世星佳。
そして、小劇場界では観客動員、人気とも随一の演劇集団キャラメルボックスの主演人気男優、西川浩幸がビクター役を、イタリア発信の朗読劇『親指こぞう〜ブケッティーノ』日本語版初演(演出:キアラ・グイディ)で、唯一の出演者に大抜擢され、話題となったともさと衣がシビル役を演じます。
この4人の“みもふたもない真実のラヴシーン”にご期待下さい。

実力、魅力たっぷりの4人の俳優を得て、
“男と女の間に起こるいつの世も変わらないイチャイチャやめちゃめちゃ”を 誰もが共感できる“大人のコメディ”に仕立てておおくりいたします。