Lemming

INTRODUCTION

寺山修司の官能的な超現実の言葉に松本雄吉の壮大な「ヂャンヂャン☆オペラ」が挑む!

寺山修司没後30年、パルコ劇場40周年を記念して、寺山修司の伝説的傑作『レミング ~世界の涯まで連れてって~』を、あの「維新派」の松本雄吉の演出で上演します。

『レミング』は、詩人、劇作家、演出家、映画監督であった寺山修司(1935-1983年)が主宰した「演劇実験室◎天井棧敷」の最終公演として上演された作品。
現代社会の抱える問題や若者の内面を、寺山らしいシュールなイメージの連鎖と台詞の響きで挑戦的に表現しています。
今回は、1979年発表され、さまざまなバージョンが存在する『レミング』を松本雄吉と「少年王者舘」の天野天街が上演台本化。
「維新派」の演出家として、壮大な野外劇を得意とし、分解した言葉を変拍子のリズムに乗せて再構築する「ヂャンヂャン☆オペラ」という独特の表現を特徴とする松本雄吉が、『レミング』に新解釈で挑みます。

なお、今回のスタッフ陣は、「維新派」公演でも松本雄吉の創作を支える国際的にも評価の高いクリエイターたちが顔を揃えました。美術の林田裕至は、近年の三池崇史監督作品のほとんどの美術を手がけており、音楽の内橋和久はベルリンを拠点に活躍中のギタリスト・作曲家で、「維新派」の舞台同様、『レミング』でも全ての楽曲を作曲する他、生演奏で舞台に参加します。

豪華キャストの競演

出演は、八嶋智人、片桐仁、常盤貴子、松重豊という、いずれも注目度も人気も高い俳優陣。
寺山修司の世界にも松本雄吉の世界にも共鳴する俳優達の結集です。
またオーディションでは、複数の役を兼ねる16名のキャストが選ばれました。

パルコ劇場ゆかりの劇作家・寺山修司

寺山修司はパルコ劇場にゆかりの深い劇作家と言えます。
「中国の不思議な役人」(1977年)と「青ひげ公の城」(1979年)をパルコ劇場に書き下ろし、演出したのをはじめ、数々の作品をパルコ劇場で上演しました。
他界したのは1983年の「毛皮のマリー」稽古中のこと。その年の「毛皮のマリー」「青森県のせむし男」は急遽追悼公演となりました。
さらに10年前の2003年には、寺山修司没後20年・パルコ劇場30周年記念作品として「青ひげ公の城」(三上博史主演、J.A.シーザー演出)を、また2009年には「中国の不思議な役人」(平幹二朗主演、白井晃演出)を上演。そして美輪明宏演出・主演「毛皮のマリー」はレパートリーとして上演され続けています。

今春、演劇界最大の注目作『レミング~世界の涯まで連れてって~』。
上演時期に合わせて、映画をはじめとする様々な寺山修司関連企画も予定しています。
どうぞご期待下さい。