都会のどこかで寄り添って暮らす人々の「夢と日常」を描く、
中谷まゆみ(脚本)+板垣恭一(演出)の作品たち。
二人の作る舞台はいつも、登場人物たちの気持ちが
少しだけ上向きになったところで幕が降ります。
「現実は一寸先が闇。一瞬ハッピーでも次の瞬間、
地獄を見たりするし。生きてる限り終わりがないし。
その分、せめて作り物の芝居の中で幕が閉じるときだけは、
ささやかに安心したい」と脚本家は考えています。
それを演出家は「5センチのハッピーエンド」と呼んで創り上げます。
2000年にサードステージ・ShowCaseシリーズとして誕生し、
2005年からはパルコ劇場で毎年新作を発表しています。
2006年には『ビューティフル・サンデイ』が韓国・ソウルで翻訳上演され、
半年にわたる異例のロングラン公演となりました。

背伸びせず、目のつけどころを少し変えるだけで生まれる、
「ほんのちょっとした幸せ」。
最新作「サムシング・スイート」は、
ふたりの女ともだちと、その恋人たちのビターな物語です。

「ビューティフル・サンデイ」
初演2000年2月/再演2003年9月俳優座劇場+近鉄劇場
出演:長野里美、小須田康人、堺 雅人(再演:武田光兵)

日曜日、男が目を覚ますと、となりに見知らぬ女が寝ていて・・・。
突然の闖入者と奇妙な信頼関係が芽生えるゲイのカップル。
「ペーパーマリッジ」
2001年7月紀伊國屋ホール+近鉄小劇場
出演:長野里美、木野花、旗島伸子、浅野和之

私鉄沿線の商店街で、秘密を抱えて暮らす夫婦。
そこに妻の母がやってきて・・・。
「今度は愛妻家」
2002年11月〜12月 俳優座劇場+近鉄劇場
出演:池田成志、長野里美、高橋長英、真木よう子、
横塚進之介


女好きのろくでなしカメラマン。
妻はあの手この手で浮気を防ごうとするが・・・。
面白うて、やがて哀しい別れのファンタジー。
「お父さんの恋―Family Tale−」
2005年3月〜4月 パルコ劇場
福岡サンパレス、山口情報芸術センター、まつもと市民芸術館、新潟市民芸術文化会館、 仙台イズミティ21、名古屋市民会館、大阪シアター・ドラマシティ
出演:堺雅人 星野真里 ・ 七瀬なつみ 菊池麻衣子 池田成志 ・ 前田吟

寝たきりになった父のもとに、ご無沙汰し放題の子供たちが帰ってきた。
そこには若い女がいて・・・。
「ラブハンドル」
2006年2月〜3月 パルコ劇場
仙台市民会館、愛知厚生年金会館、大阪シアター・ドラマシティ、福岡ももちパレス
出演:原田泰造 富田靖子 瀬川亮 ・ 長野里美
小須田康人 ・ 石黒賢


長すぎた春を過ごす弁護士とその秘書。
一人の依頼人の登場で新展開が・・・。